あれがそれになってこれになる

あれがそれでこれになる

0121 まっちゃん 岡村は努力の天才だ

最近、自分が大好きな芸人の本を読んだ。
それは松本人志の「遺書」と、岡村隆史の「素顔の岡村隆史」。
仕事に対し妥協を考えない姿勢、普段テレビではなかなか語られない「笑い」や「番組作り」に対する熱い思いを知ることができ、大げさながら後世に伝えてもよいと感じる内容だった。業界人だけでなく、一般の方が読んでも思わず唸ってしまうはずだ。

中でも、特に胸に刺さったのが、2人とも挫折や失敗を繰り返し、努力を重ね、今の地位を築き上げたという共通点があったということ。「そんなの当たり前」と思うかもしれないが、画面越しに見ているだけでは感じることができないだろう。

たしかに「ダウンタウン」も「ナイティナイン」もデビュー後、あれよあれよという間にスターの階段を駆けあがり、常にお笑い界のトップとして君臨してきた。それのせいか、我々の目に映る2人の姿から「苦労」や「努力」を感じることができなかったのかもしれない。しかし、それまでにの道のりは決して平坦ではなかったことが本にはつづられており、「苦労」や「努力」という言葉で片付けるのも失礼なぐらいだった。

表舞台で「頑張っていました」なんてダサすぎて言うことなんてないだろうし、本で明かしていることも、決して今までの自分たちを褒めて欲しくて書いているわけではないはず。

私は「われわれはこれだけのことをやってきた。だからたくさんお金をもらっているし、仕事もくる」という、どの世界でも「あたりまえのこと」を、お笑いの世界で例えてあらためて知らされたような気がする。

「ローマは一日にして成らず」というが、「日々の積み重ね」を大御所芸人たちも大切にしていたことで、成功へのチャンスは誰にでも転がっていることを再認識させてくれた。
くっさい言葉がおもわずとび出てしまったが、それだけ読む価値のある本だといことなのだ。